2. 折れ線グラフ(line chart/line graph)
★本トレーニングの学習時間を、Homeworkワークシートに記入します。
ストップウォッチなどを使い学習時間を測りましょう。
このトレーニングでは、折れ線グラフを用いて「ロジカルにわかりやすく」「正確に」説明するスキルを身に着けます。今回は、下記の折れ線グラフを使い練習していきます。まずは設問と帯グラフに目を通してください。
問題:
This graph shows the annual production of motor vehicles in Country K and Country L over five years. Look at the information and talk about Country K and Country L’s annual production of motor vehicles from 2013 to 2017.
1.グラフを「ロジカルにわかりやすく」「正確に」説明する5つのポイント
英語でどう説明するかを確認する前に、どの言語であっても共通するビジネスシーンにおいて「ロジカルにわかりやすく」「正確に」説明する際のポイントを、日本語で確認していきましょう。
ポイントとしては、前回の「1. 帯グラフ」のトレーニングで学んだ5つのポイントと同じです。下記の図を見ながら復習しましょう。
2.便利な英語表現
では次に、グラフを説明する際によく使われる便利な英語表現を覚えましょう。
まず、折れ線グラフは、主に推移を見せるために使用するグラフです。推移を表すときに便利な英語表現を覚えましょう。
・増加/上昇
The number of customers increased during the period, from 2013 to 2014.
・減少/下降
The number of customers decreased during the period, from 2013 to 2014.
・横ばい
The number of customers remained almost the same between 2013 and 2014.
【参考】
上記以外にも、様々な推移を表す表現があります。「推移 英語表現」などのキーワードでインターネットで検索して、自分が実際のビジネスシーンでよく使いそうな表現をリストアップし、使えるようにしておきましょう。こちらの記事でも便利な表現をいくつか紹介していますので、参考にしてください。
また、以下は前回の「1.帯グラフ」で学んだ英語表現の復習です。折れ線グラフの説明でも、これらの表現を使いましょう。
・グラフのタイトルを伝える
The graph shows [グラフのタイトル].
I’m going to talk about [グラフのタイトル].
・比較する
〇は△より高い
[Country L] started with about [1.5 million units] in [2013], which was a higher number than [Country K’s annual production] in the same year.
〇は△より低い
[Country L] started with about [1.5 million units] in [2013], which was a lower number than [Country K’s annual production] in the same year.
〇と△はほぼ同じ
[Country L] started with about [1.5 million units in 2013], which was almost the same as [the annual production of Country K] in the same year.
〇と△は全く同じ
[Country L] started with about [1.5 million units in 2013], which was the same as [the annual production of Country K] in the same year.
[Country L] started with about [1.5 million units in 2013], which was exactly the same as [the annual production of Country K] in the same year.
・接続詞
順序立てて話す
はじめに/次に/最後に first/second/last など
比較する
一方で while, on the other hand など
しかし however, but など
3.モデル回答
冒頭の折れ線グラフに対するモデル回答は下記の通りです。学んだポイントや表現をもとに、確認してみましょう。
ポイント❷「内容を絞る」については、様々な絞り方がありますが、このモデル回答は、2つの国の数値が大きく逆転した2013年と2014年に焦点を当てたあと、全体に推移についても述べている例です。
また、モデル回答には音声も付いていますので、再生して音や意味を確認しましょう。
問題:
This graph shows the annual production of motor vehicles in Country K and Country L over five years. Look at the information and talk about Country K and Country L’s annual production of motor vehicles from 2013 to 2017.
モデル回答:
<全体像(グラフのタイトルと項目)を冒頭で言及>
The graph shows the annual production of motor vehicles in Country K and Country L from 2013 to 2017.
<伝えたい内容を「2013年と2014年の推移」に絞り、比較を用いて、事実→解釈の順で説明>
First let’s look at 2013 and 2014. In 2013, Country K produced about 2 million units, which decreased to about 1.5 million units in 2014. On the other hand, Country L started with about 1.5 million units in 2013 and increased to about 2 million in 2014, which was a higher number than Country K’s annual production in the same year. I think one possible reason for the increase in production in Country L could be the opening of the new car production plants.
<まとめとして、全体の推移について述べる>
Overall, both countries showed a general increase over this period, and Country K ended with a higher production volume than Country L by 2017.
4.モデル回答を口に出すトレーニング
今度は、先ほど「3.」で確認したモデル回答を何度も口に出して練習しましょう。トレーニングする上で特に重要な点は以下の3つです。
①グラフをはじめて目にする人にグラフの内容を伝えるつもりで発話する
あなたの聞き手は今はじめてグラフを目にすると考えてください。冒頭で紹介した5つのポイントを押さえながら「ロジカルにわかりやすく」「正確に」発話するイメージが持ててくるでしょう。
②最初は音声を聞きながら練習する
最初は音声のあとリピートするなどして、音や意味を確認しながら練習しましょう。英語の音や意味を十分に理解し、自分でもスムーズに発話できると感じるようになったら、今度は音声なしで練習しましょう。
③口に出して、暗記するくらい何度も練習する
どんな場面であっても「ロジカルにわかりやすく」「正確に」グラフを説明するためには、意識しなくてもポイントや表現を押さえた発話ができるようになっておくことが大切です。「えっと、まずは冒頭でタイトルと要素を言って…」「接続詞はこれを使って…」と頭で考えながら発話しているうちは、いざ本番となったときに力を発揮するのがまだ難しいでしょう。モデル回答は、様々な説明の仕方がある中でのひとつの例ではありますが、重要なポイントやよく使う英語表現を押さえた説明の例の一つです。ポイントや表現を意識しながらモデル回答を何度も口に出して練習し、暗記するくらい何度も繰り返すことで、意識しなくても文章が口から出てくる状態を目指しましょう。
5.実践トレーニング
今度は、同じ折れ線グラフを見ながら自分で文章を作って文章を書いてみましょう。数字は間違えずに発話できるよう、数字ではなく必ずスペルで書いてください。(例:2013は「2013」ではなく「twenty thirteen」と書く。1.5は「1.5」ではなく「one point five」と書く。)目安として、合計150 words以内で文章を作りましょう。
また、ポイント❷「内容を絞る」については、実際のビジネスシーンではあなたが最も伝えたいことに絞って話すことになりますが、今回はトレーニングです。あくまでも練習なので、ぜひ様々な箇所に焦点を当てながら英語で説明する練習をしてみてください。どこに焦点を当てるか迷う方は、最初はご自身が話しやすいと思う箇所(例:2つの数値の差が明確な箇所など)に焦点を当てて練習するところからスタートしましょう。
※作った文章はHomeworkワークシートに記入してください。
問題:
This graph shows the annual production of motor vehicles in Country K and Country L over five years. Look at the information and talk about Country K and Country L’s annual production of motor vehicles from 2013 to 2017
自分で作った文章が、下記の5つのポイントをクリアしているかセルフチェックしてください。チェックしながらできていないと気づいたポイントがある場合、文章を修正しましょう。また、自分で作った文章を声に出して、何度も練習しましょう。
【参考】更に実践トレーニングを積みたい場合
類似のグラフをインターネットなどで探したり、手書きでもいいので自分で作ったりしましょう。そのグラフを「ロジカルにわかりやすく」「正確に」説明してみましょう。スキルを確実に定着させるためには、このように他の素材を使って応用して練習するのがおすすめです。
6.Homeworkワークシート提出
前回同様、「5.実践トレーニング」の回答と、本トレーニングの学習時間(分)を記入し、他のHomeworkと一緒に提出してください。
お疲れさまでした!
なお、グラフを説明することが苦手だと感じている方は、Homeworkワークシート提出後もモデル回答やご自身で作った回答を何度も繰り返し口に出して練習することをおすすめします。はじめは意識しないとできなかったことが、何度も練習しているうちに意識しなくてもできるようになり、実際のビジネスシーンでも確実に力を発揮できるようになってきます。繰り返し口に出す練習をぜひやってみてください。